通訳修行中!   社会人落語家  愛知家如月

通訳案内士・社会人落語家としての日々と、通訳訓練・落語稽古日記

3月15日(日)Happy落語会@大須演芸場

今年も毎年恒例の Happy落語会 に参加してきました。会場は 大須演芸場。幸運なことに今年は 大トリ を務めさせていただき、さらに幸福師匠が私の演目のあとに続きの話を披露してくださるという、とても贅沢な時間となりました。

演目は「出来心」。間抜けな泥棒を描いたお話ですが、キャラクターの愛らしさを大切に演じることができ、とても楽しかったです。幸福師匠からは、私の演じ方は「最初から前のめりすぎる」と指摘されることが多く、落ち着いて徐々に盛り上げる方が望ましいと常々教わっています。今回の「出来心」は、その助言を意識しながら演じてみました。

練習の段階では、準備不足でのんびり話す方がよいと言われることもありました。私は演じることが好きで、一人で複数の役をこなせる落語はまさに自分に合った芸です。落研時代には「声を変えすぎるのは下品」と注意されたこともありますが、その経験も今に生きています。

最近は落語に関する論文も少し読み始めました。狂言との関連で論じているものもあり、シテとワキ、ボケとツッコミといった異なるキャラクターがぶつかり合うことで生まれるエネルギーは、漫才や落語に共通する面白さだと改めて感じました。

また、「間」の使い方にも興味があります。プロ、落研出身のアマチュア、落語習い始めの人、それぞれアプローチや感覚が異なり、学者の方々はそれを数字や科学で分析しているのだと知り、非常に勉強になりました。

声についても改めて考える機会がありました。落語中に「声がいい」と言われることもありますが、自分では特に意識していませんでした。日本語の声は「地を這う声」になると感じます。西洋の讃美歌や日本の謡曲(例えば高砂屋)、お経の声の出し方とは異なる特徴があり、非常に興味深いです。

発表会が終わり、落語講座の最終日に参加。

 

 

落語「動物園」は、最初はあまり乗り気ではありませんでした(新作は苦手意識があるため)が、動作や間の取り方など挑戦の多い演目でした。もっと丁寧に取り組めばよかったと反省もありますが、演じて楽しいお話であることを再確認できました。

この落語会には、落研ガールズ(落研時代の同期の女子)着付けの先生とお仲間さん名妓連のすずめさん京都在住のアーティストでビジネスマンのピーターさん後輩で席亭の若芽さん元日本料亭の女将さんなど、多くの方々が来場してくださいました。皆さまの温かい応援に、心から感謝しています。

今年はさらに 英語落語 にも挑戦していきたいと思います。インバウンドのお客様に披露できれば、経費面でも助かりますし、何より日本の落語文化を直接知っていただける機会となるでしょう。

大相撲が始まりました❣️バレエ教室での雑談。

バレエレッスン前のアップの時間は、みんなそれぞれ、おしゃべりしながら柔軟をしたり、鏡を見ながら黙々とバーで練習したりと、思い思いに過ごしています。最近よくおしゃべりするようになった女性が、隣のバーについた私が相撲好きだということを覚えていてくれて、相撲の話を振ってくれました。

その方のお母さんも宇良関が好きなことや、安青錦がすごい勢いで番付を上げていることなどを話していました(これは初場所が始まる前の会話でしたが、優勝しましたね!)。すると、講師の「男前先生」(女性ですが、かっこいいのでそう呼ばれています)も話に加わり、「私も相撲好きなんですよ!玉鷲が好き!」と、41歳無休の鉄人・玉鷲関の話題になりました。

相撲という意外な共通点で、バレエスタジオが一気に盛り上がりました。

共通して言えるのは、バレリーナも力士もアスリートだということ。そして、男前先生が力士、特に鉄人・玉鷲関のファンだというのも、どこか納得できます。

優勝決定戦でいちばん好きな場面は、優勝を勝ち取り、土俵を後にする力士を、部屋の仲間たちが迎えるときの、感極まった表情です。九州場所で安青錦が優勝したとき、仲間の力士たちの泣き顔を見て、こちらまでもらい泣きしてしまいました。

早く名古屋場所、来ないかな〜!

 

認知のゆがみ気づくには?(師匠・先生が必要なわけ)

新年あけましておめでとうございます。

2026年最初の投稿は、新年の抱負を書こうかなと思ったのですが、個人的な目標を全部さらけ出すのは少し気恥ずかしいので、一つだけ挙げると「通訳スキルをもっと伸ばして、同時通訳ができるようになること」です。そのために、毎日ちょっとずつ取り組む小さな目標を立てました。通訳の勉強をしている方も多いので、また後日シェアしたいと思いますし、ほかの通訳さんがどんな勉強をしているのかも気になっています。

さて、今日のテーマは「認知のゆがみ」です。認知のゆがみ(Cognitive distortion)とは、「自分がこう見えているはず」と思っている姿と「実際の自分」にずれがあること。スキルの世界では、こういうズレに自分だけでは気づきにくいので、録音や動画、鏡など、外側から見るためのツールがとても役に立ちます。

私は今、通訳案内士・通訳として仕事をしながら、オンラインの通訳学校にも通っています。それに加えて、趣味で落語(と言いながら結構本気です)とバレエも続けています。以前はインド舞踊も習っていましたが、コロナ後にお師匠さんが名古屋へ来られなくなってしまい、今はお休み中です。

通訳・落語・バレエの三つは、それぞれ熱量は違いますが、どれも長く続けてきた大事なものです。どれもプロの先生について学んでいるのは、自分一人では認知のゆがみに気づけないからです。通訳ではフィラーが増えたり、流れをつかめず単語だけ追ってしまったりすると、講師に指摘されてハッとします。落語では、表情と感情がずれていたり、ここはウケると思っても反応がなかったり、逆にやりすぎてしまっていたり。バレエでも、イメージと実際の動きがずれていることがよくあって、先生の「違います」「はい、それです!」の一言が本当にありがたいです。

この三つに共通しているのは、第三者の視点が欠かせないこと。そして、私自身が「体系的に学ぶのが好き」「基礎を固めてから応用に行くタイプ」「技能や技芸をコツコツ磨くのが好き」という性格だということです。だから、英語は英会話ではなく通訳。落語は新作ではなく古典。バレエはまずバーレッスン。インド舞踊もバラタナティアムという古典舞踊で、師匠はインドで毎日同じステップを一年以上続け、ようやく本格的に習い始めたというエピソードもあります。

こう書くとすごく真面目な人みたいですが、好きでやっているので、できるようになっていく過程がただ単純に楽しいんです。ちゃんと遊びの要素もあります。遊びといえば、先週ハルビン国際氷雪祭りに行ってきました。これについてはまた改めて書きます。

認知のズレをできるだけ小さくしていくことが上達のコツだと思っていますし、仲間に褒めてもらうとうれしくてつい甘くなってしまうこともあります。とはいえ、やっぱりある程度本気で極めたいと思うなら、いい先生に出会うことが一番だと感じています。

 

 

”勉強しない日をつくらない”

少し受験生っぽいですが、先日、通訳学校で受講生限定のセミナー「授業後こそ成長タイム」を受けました。その中で、いちばん肝に銘じた言葉が「勉強しない日を作らない」だったので、今日のブログのタイトルにしました。

通訳学校の授業では、落ち込むことが多いです。うまく通訳できることの方が稀。そんなとき、ただ落ち込んで終わるのか、それとも自己分析ができるのかで、その後が大きく分かれます。

「自分の中で何が起きていたか?」
聞き取れない単語があったのか。
専門知識が足りなかったのか。
リスニングでつまずいたのか。
自分にはその英語が速すぎたのか。
インド英語に慣れていないからか。
もう一度やったらできたのか——。

こうした振り返りをすることが大切。やりっぱなしにしないこと。ただし、引きずりすぎず、忘れて前に進むことも同じくらい大切だそうです。

また、日本語での読書も重要。センター試験の現代文や大学入試の小論文など、日本語そのものの勉強も欠かせないとのことでした。

予習の具体的なやり方についてもお話がありましたが、クローズドのセミナーだったため、詳しくは書けません。

よくある質問として、「どんな勉強をすればいいのか」「良い教材はないか」という話題も出ました。私自身、以前講師の方に聞いたことがありますが、その答えは
「何をやるかより、どれだけ長く続けられたかが大切」。

これは本当に腑に落ちました。人によって課題もレベルも違う。だからこそ、振り返りをしながら、自分に合った勉強法を見つけるしかないのだと思います。

とにかく、英語がネイティブではないので、毎日シャドウイングや音読で英語を口に出すことが基本(少なくとも私の場合)。

いろいろと目から鱗の講座でした。

 

 

 

 

紙屑屋 今年最後の落語稽古場日記

昨日は、登龍亭獅鉄さん主催の落語お稽古に参加してきました。私は月に一度、お稽古をつけてもらっていますが、まだ2回目の参加です。

 

今回は「紙屑屋」のフルバージョンをお稽古しました。とはいっても、新内や歌舞伎の場面は入っていなくて、都々逸や小唄は入っています。「紙屑屋」は、私の卒業公演落語会でも演じたことがあります!来年1月18日の発表会でも披露する予定です。

 


枕の部分については、「ちょっと贅肉が多い」と言われました。不要なところは削るか、場合によっては枕なしでいくか検討中です。若旦那の演じ方も少しずつ板についてきたかなと思います。前半の付け足し部分が少し間延びしてしまうので、お客さんの集中力が切れないよう練習を重ねます。

 


若旦那の妄想的な一人芝居が多くて、難易度は高めです。大学4年の時、無謀にも大舞台でやってしまいましたが、今思うとちょっと恥ずかしいです。でも、来年も引き続き研鑽を積んでいきます!

 

来年挑戦したいネタはこちら:

厩火事
子褒め
お菊の皿
不動坊
粗忽長屋

粗忽の釘落研時代のネタ)

落研時代のネタもう一度やりたいですが、台本が全く残っていない!ちゃんと取っておけばよかった!!

 

 

 

 

 

 

 

'孝行糖'はかなり美味しい 落語稽古場日記

 

先日は、落語のお稽古で「孝行糖」の仕上げ、発表でした。

演者の立場からいうと、「孝行糖」という演目は、かなり美味しい。

 


大家さん、長屋の住人、与太郎、侍、そして一瞬だが女の人も出てくる。それに売り声もあり、しっかり演じることができたら、とてもカラフルで、演者側も見る側も楽しい作品だ。

視線の追い方や飛ばし方も勉強になる。

 


私の落語はよく「元気がいい」と言われるが、今回、幸福師匠からの指摘では、最初からギアが2、3に入っている、最終の場面はギア1で、とのこと。

確かに、中盤から後半にかけて見せ場も多いので、最初は抑えてやろうと思う。

 


あと、枝雀さんのように、私は正座している足が無意識に動いてしまう。

枝雀さんのような名人ならいいだろうが、落ち着いて語ることも大切だ。

今年1年を振り返って

年内の通訳学校の授業が終わりホッと一息。今年1年の振り返りを書きます。

今年は、昨年のように「地球一周通訳スタッフ」というメインイベントはありませんでしたが、通訳案内士として、名古屋・愛知県以外での案内士の仕事(姫路城・広島・神戸・高山・白川郷・伊勢など)が入り、また、案内士以外での通訳、ツーリズムEXPOや市政70周年記念など通訳としても着実に経験を積めた一年でした。


また、コロナ以降途絶えていた海外への渡航も、ピースボートの通訳仲間との再会を機に、韓国を訪問しました。懐かしさとともに、韓国の負の文化遺産訪問を通じて、日本の歴史をまた違った観点から見ることができ、視野が広がったと感じています。
DMZ(非武装地帯)に行き、北朝鮮を目視した際には、日本の近隣諸国では、まだ終戦ではなく「休戦」なのだと実感しました。真面目な訪問だけでなく、美味しいものもいっぱい食べ、大いに笑い、日中韓の通訳友達と過ごした、楽しく思い出深い旅行となりました。


また、19歳の時、大きな手術のため入院中に、心配してくださった人との、奇跡の再会もありました。きっと、潜在意識の中でずっと、「元気になった姿を見てほしい」という気持ちがあったのだと思います。退院後は、すっかりそのことは忘れて、残りの大学生活をエンジョイし、長い社会人生活を経験してきましたが、ようやく元気な姿を見てもらえて、本当によかったと思っています。お礼を言いそびれてしまったことだけが、今は少し残念です。
もう年の瀬、一年が本当に早いですね。
来年の抱負については、来週じっくり考えようと思います。